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ペインクリニック内科,内科の治療について
帯状疱疹は、水ぼうそうに罹ったことがある方であれば、誰でも発症することのある疾患です。高齢者ほど発症のリスクは高くなり、帯状疱疹が治った後も強い痛みが残る後遺症の帯状疱疹後神経痛(PHN)のリスクも高くなります。また、帯状疱疹の治療において、抗ウイルス薬を適切に投与したとしても、PHN発症を完全に抑制することはできないといわれます。
このような病気の性質から、帯状疱疹を予防することが重要といえます。
帯状疱疹のワクチンには、「水痘生ワクチン」、不活化ワクチンの「シングリックス」の2種類があります。本邦では、2016年から水痘生ワクチンが帯状疱疹発症予防に適応が拡大され、2020年1月からシングリックスが発売されました。
水痘生ワクチンの予防効果としては、60歳以上で帯状疱疹発症予防効果は51.3%、PHN発症予防効果は66.5%、重症度は61.3%減少する効果があります。ワクチンの効果持続期間は約8年ほどで、3割程度まで弱まります。
また、不活化ワクチンのシングリックスについては、50歳以上で帯状疱疹発症予防効果は97.2%、PHN発症予防効果は88.8%で、ワクチン効果持続期間は10年以上経過しても8割以上残ります。
どちらのワクチンを接種すればよいかですが、当院では効果面で優れたシングリックスの接種をおすすめしております。
シングリックスは、これまでの「50歳以上の者」に適応がありましたが、2023年6月26日付けで、新たに「帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者」が追加されました。
帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる者とは、以下のような状態です。
・疾病又は治療により免疫不全である者、免疫機能が低下した者または免疫機能が低下する可能性のある者
・上記以外で、医師が本剤の接種を必要と認めた者
最近は若年者の帯状疱疹の患者さんが増えております。高い予防効果を有するワクチンが接種できますので、ぜひご相談ください。また、北区の帯状疱疹ワクチン助成にも対応しております。
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