治療について

ペインクリニック内科,内科の治療について

帯状疱疹は、過去に水ぼうそうの感染したウイルスが脊髄後根神経節、三叉神経などに潜伏し、何らかの原因で再活性化することで発症します。痛みのある小水疱が神経に沿って片側に出現します。

若干女性の方がかかりやすく、年齢が増すごとに頻度は高くにあります。また季節的に夏に多い傾向があります。

症状

皮疹出現の2−7日前に、皮疹が後に出現する部位にピリピリとした痛み、知覚異常、痒みが出現します。これを前駆痛といいます。また、発熱や倦怠感を伴うこともあり、帯状疱疹と診断するのが難しい時期です。

その後、神経支配に沿って水疱が出現します。数日すると膿疱化し、3-4週間で痂皮ができ皮疹は治っていきます。

このときの痛みは、ほとんど無い場合から耐え難い痛みまで場合、程度は様々です。急性期の痛みの強さは、帯状疱疹の後遺症である帯状疱疹後神経痛(PHN)の危険因子であるため、急性期の痛みは積極的にとっていくことが重要です。初期からしっかりと鎮痛することでPHNへの移行を抑制することが期待できます。

治療

急性期治療:抗ウイルス療法+侵害受容性疼痛の鎮痛

抗ウイルス薬:発症72時間以内に投与開始することが望ましく、7日間治療を行います。内服薬では、アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビル、アメナメビルがあります。

鎮痛薬:非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDS)やアセトアミノフェンを使用します。それでも痛みが強い場合、オピオイド系鎮痛薬を投与していきます。

疼痛が強い場合、発症部位の硬膜外ブロックや神経ブロックで局所麻酔薬とステロイドを投与します。ブロックは1回だけではなく複数回おこなうことが良いとされ、2ヶ月以内の硬膜外ブロックや、1ヶ月以内の神経ブロックがPHN発症を減らす可能性があり早期に治療を受けることが大切です。

亜急性期:侵害受容性疼痛+神経障害性疼痛

慢性期(PHN):神経障害性疼痛

発症3ヶ月頃から神経障害性疼痛が主体になり、6ヶ月ころから帯状疱疹後神経痛となっていきます。薬物療法が主体になりますが鎮痛に難渋することが多いです。

繰り返しにはなりますが、急性期の強い痛みを我慢すると、帯状疱疹の後遺症である帯状疱疹後神経痛(PHN)の危険因子となります。急性期の痛みは積極的にとっていくことが重要であり、初期からしっかりと鎮痛することでPHNへの移行を抑制することが期待できます。ぜひペインクリニックにご相談ください。

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