帯状疱疹といわれ、眠れない痛みがあります。

帯状疱疹急性期の痛みは可能性があります。

帯状疱疹と診断されたら、抗ウイルス薬をすみやかに内服し、発疹の出ている時期の急性期疼痛に対しては、NSAIDs、アセトアミノフェンで鎮痛をはかります。副腎皮質ステロイドの全身投与も急性期の疼痛を除去する作用があります。

眠れないほどの強い痛みがある場合は、硬膜外ブロックや末梢神経ブロックを組み合わせた積極的な治療を行い、しっかり痛みをとる必要があります。

３週間以上痛みが続くと帯状疱疹後神経痛（ＰＨＮ）という状態に移行することがあります。ＰＨＮとは、帯状疱疹の皮疹（水疱など）が消失し、帯状疱疹が治癒した後も続く痛みのことで、帯状疱疹の合併症としては最も頻度が高く、3ヵ月後で7～25％、6ヵ月後で5～13％の人が発症しているという報告もあります。

ＰＨＮになると、焼けるような痛みや刺すような痛みが継続し、ズキズキ、ヒリヒリ、電気が走るようような痛みをきたします。あるいは締めつけられるような痛みなど、さまざまな痛みをきたします。
触れるだけで痛みを感じる(アロディニア)こともあれば感覚が鈍くなる等の感覚の異常をきたすこともあります。　

急性期の痛みの強さは帯状疱疹後神経痛移行への危険因子であるので，急性の痛みの緩和は帯状疱疹後神経痛への移行を抑制できることにつながることが期待でき，積極的に行うことが重要といえます。

また、５０歳以上の方では、帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛を予防するためのワクチンもおすすめします。